戦国ゴーストと妖退治


次の日の放課後、はせちゃんとの約束通り瀬名くんの家にやってきた。
インターフォンを鳴らししばらくすると、男の人の声。

瀬名くんじゃない・・・。




「あ、あの。私せ・・・、夾くんのクラスメイトの清宮すずといいます」

『ああ、わざわざありがとう。今出ますね』



そして待っているとドアが開かれた。




「ああ、君はあの時の・・・病院であった子だね」

「はい。こんにちは。あの、夾くんに会いに来たんですが」

「わざわざありがとうね。部屋にいるから入って。僕はまた仕事に戻るので」

「今からですか?」

「ええ。少し様子を見に戻って来ただけなんで」




見ればお父さんはスーツ姿で鞄を手にしていた。
出る時に居合わせちゃったんだ。




「あの、今回の事・・・。君は何か知っているのかな?その頬の怪我は、夾が関係してるのかな・・・。そうだとしたら、本当に申し訳ないことを」

「いえ・・・これは私が悪かったので・・・。詳しいことは、聞いてないんですか?」

「先生からは・・・。夾は、僕にはなにも話してくれないから」



お父さんは少し寂しそうに眉を下げる。



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