戦国ゴーストと妖退治


怖くなって踵を返し出ようとする。
その私の腕を捕まえ力を込め引き寄せる。



「は、放して!なにするんですか、先生!」



必死に抵抗するけど、男の人の力には敵わない。
信長さまは、本当に入ってこれないみたいで、姿も声も見えないし聞こえない。




「あなたの身体に興味があるんですよ」

「え・・・」

「僕が知らないと思ったかい?君に浄化の力があること」





それを知って、なにをする気なの・・・?
怖い・・・。




「が、学校の先生がこんなことしていいと思ってるんですか?」

「それが?僕は自分の知りたいことが知られればそれでいい」

「おかしい、・・・知識欲のためなら何でもしていいっていうんですか!?」





水原先生が私の腕を掴んだままグイッと引き、私の口にハンカチを押し付けた。
必死に暴れ、抵抗するけど意識はどんどん薄れていった。




ああ、
この人には何を言っても無駄なんだ。



分かり合える気がしない。




意識が途絶える瞬間そう思った。




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