戦国ゴーストと妖退治
必死で暴れて、椅子と一緒に地面に倒れる。
頭を床にぶつけ、怪我をした頬に響いた。
「あ―あ、縄の跡残っちゃいますよ」
「・・・こないで!・・・嫌!いやっ!」
ガタガタと床と打ち付け音を立てる椅子。
水原先生は一人冷静で、余計に怖い。
こっちに伸ばされる手が私の腕を掴む。
っ、やだ。
「ああ、これを注入してどうなるのか。その実験の結果をこの目で見ることができるなんて」
「・・・ひっ、」
「どうなるかわかりませんし、あまり叫ばれて邪魔されるのは不本意なので、口も塞ぎますね」
まるでただの世間話のような口調でそう言うと、私の口にタオルを巻きつけきつく縛った。
ポロポロと溢れだす涙。
信長さまの忠告を聞けばよかった。
一人で来るんじゃなかった。
「んん――――!」
腕に、針が差し込まれる―――――――。