戦国ゴーストと妖退治


「信長さま、今日は本当にありがとう」

「・・・俺は何もしていない」



学校からの帰り道、ずっと黙ったままの信長さまに声をかけた。
本当なら、外でこんな風に声をかけたりはしないんだけど、今日はなんだか信長さまの様子が少しおかしいと思うから。


でも、返ってきたのは淡々とした返事で。



なにもできなかったって、気にしてるのかな。
瀬名くんの事よんできてくれたのは、信長さまなのに。




きっと、人一倍責任感の強い人だから、私が何と言おうと信長さまの中で納得がいかないんだろう。





それとも、他のなにか・・・?




「信長さま、どうかしたんですか?」

「あの男・・・」

「え?」

「水原という男・・・。どこか雰囲気が、知っているような気がする」

「知ってるって・・・、私と一緒にいて会った時以前にってことですか?でも、信長さまって・・・」



あの本能寺跡地で私と会った時に気が付いたんだと言っていたような・・・。




< 332 / 414 >

この作品をシェア

pagetop