戦国ゴーストと妖退治
「でも。ここで放棄したくはない。自分の手で、復讐を遂げることは諦めるけど。でも、最後まで見届けたいんだ」
「・・・うん。そうだね」
「だから。幽体になって、現場にはいく。それを許してほしい」
それが、夾くんが下した決断。
きっとそれが一番いい方法で。
夾くんが一番納得できる道。
「お前の好きにすればいい。お前の分も、俺が全てを終わらせてやる」
「・・・夾くんの好きにしたらいいって。夾くんの分も、信長さまが頑張るって」
「お前たちは、未来がある人間だ。前を向いて生きねばならん。こういうことは、俺に任せておけばよい」
「信長さま・・・」
暖かい人。
そう思った。
横暴で、俺様で、強引で。
うつけだと言われてきただけはあるってずっと思ってた。
それでも。
いつでも、私を護ってくれて。
なんだかんだと優しくて。
いつの間にか当たり前に側にいて。
信長さまにだって、満足して成仏してもらいたい。
そう、思った。