戦国ゴーストと妖退治
それはきっと、当然のことで。
それはきっと。
「夾くん・・・。本当に、いいの?」
「・・・ああ。もう、決めたことだから」
「でも」
「あんたが、側にいてくれるんでしょ?」
「そ、それはもちろん!」
「なら、もういいんだ」
納得できたのなら、それでいい。
信長さま一人に負担をかけてしまうことになるけれど。
もしもの時は、私が戦ってもいいんだ。
それに、私と信長さまには極秘作戦が残ってる。
「お前らは、安全なところに下がっていろ」
信長さまはそういうと、夾くんから受け取った刀を手に妖の元へ向かった。
何度も見たその背中は。
いつだって頼もしく、力強い。
どうか。
信長さまも、無事でいてほしい。
「俺たちは、あの妖が近くにいるかもしれないから探そう」
「うん!」
「絶対に、止める」
私たちにもできることがある。
復讐を諦めたって、妖から人間を護ることを諦めたわけじゃないんだ。