戦国ゴーストと妖退治


それはきっと、当然のことで。
それはきっと。




「夾くん・・・。本当に、いいの?」

「・・・ああ。もう、決めたことだから」

「でも」

「あんたが、側にいてくれるんでしょ?」

「そ、それはもちろん!」

「なら、もういいんだ」




納得できたのなら、それでいい。
信長さま一人に負担をかけてしまうことになるけれど。
もしもの時は、私が戦ってもいいんだ。



それに、私と信長さまには極秘作戦が残ってる。




「お前らは、安全なところに下がっていろ」




信長さまはそういうと、夾くんから受け取った刀を手に妖の元へ向かった。
何度も見たその背中は。

いつだって頼もしく、力強い。
どうか。
信長さまも、無事でいてほしい。




「俺たちは、あの妖が近くにいるかもしれないから探そう」

「うん!」

「絶対に、止める」





私たちにもできることがある。
復讐を諦めたって、妖から人間を護ることを諦めたわけじゃないんだ。




< 379 / 414 >

この作品をシェア

pagetop