戦国ゴーストと妖退治
「夾くん」
「ん?」
探している最中に、私は夾くんに話しかける。
夾くんはキョロキョロと辺りを見渡しながら反応する。
「幽体になるのって、いつもどうやってるの?」
「は?なに急に」
「いや、不思議だなぁと思って」
「・・・別に、普通に。刀持って目を閉じて身体が抜ける感覚をイメージするだけ」
「え、それだけなの?」
「ああ」
思っていた以上に簡単な方法に驚く。
あの刀がそれだけ強い妖力を持ってるってことなんだろうか。
「それより、もっとよく探せ。どっかに絶対にいるはずだ」
「うん!」
絶対に見つけ出す。
「お前ら!!」
「・・・!はせちゃん!」
人の波に逆らいながら、人とは違う空気を探しながら走っていると焦ったような声がした。
見るとはせちゃんが走ってこちらに向かってきていた。