戦国ゴーストと妖退治


「無事か」

「うん。あっちの方は・・・?」

「きりがないから、放ってきた。親玉をお前たちが見つけてくれたようだからな。親玉をつぶした方が早いだろう」

「うん!」




信長さまの存在にすごくホッとする。
まるで、勝算だってないはずなのに。
信長さまがいるだけで、なんだか大丈夫だって、思えるから。


とても不思議。





「すず。覚悟はよいか」

「うん」




信長さまが妖刀を差し出す。
私はごくりとつばを飲み込みそれを受け取った。



「すず・・・?」



怪訝そうな夾くんの声を聴きながら目を閉じる。
夾くんが教えてくれたやり方で、私はイメージする。




すっと身体から力が抜けるような感覚。
ドサッと、後ろで音がしてフッと体が軽くなった。




「な、なにを!」



声をあげたのは夾くん。
成功した?
目をあけて振り向くと私の身体が地面に倒れていた。





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