戦国ゴーストと妖退治


でも、寂しいよ。
やっぱり、さよならは寂しいものだよ。




―――――殿






キラキラと、淡い光と共に聞こえた温かい声。






「え・・・?」






その光の中から、着物を着た綺麗な女の人が現れた。
とても美しい、暖かな優しいまなざしの人。




「帰蝶か・・・?」

「はい・・・殿。お待ちしておりました」




信長さまが呼びかける。
知り合い・・・?




「帰蝶って、信長の正室だって言われてる人だよ。濃姫とも言われてるけど」

「え?信長さまの奥さん?」




夾くんが教えてくれたことに驚いて確かめるように視線を戻す。




「あなたがすず様ですか?」

「え、あ、あ、はい!」

「上から見ておりました。殿をお導き下さり、感謝いたします」

「い、いえ、私は何も・・・」




ひぇぇぇぇ!!!



< 402 / 414 >

この作品をシェア

pagetop