戦国ゴーストと妖退治
でも、寂しいよ。
やっぱり、さよならは寂しいものだよ。
―――――殿
キラキラと、淡い光と共に聞こえた温かい声。
「え・・・?」
その光の中から、着物を着た綺麗な女の人が現れた。
とても美しい、暖かな優しいまなざしの人。
「帰蝶か・・・?」
「はい・・・殿。お待ちしておりました」
信長さまが呼びかける。
知り合い・・・?
「帰蝶って、信長の正室だって言われてる人だよ。濃姫とも言われてるけど」
「え?信長さまの奥さん?」
夾くんが教えてくれたことに驚いて確かめるように視線を戻す。
「あなたがすず様ですか?」
「え、あ、あ、はい!」
「上から見ておりました。殿をお導き下さり、感謝いたします」
「い、いえ、私は何も・・・」
ひぇぇぇぇ!!!