戦国ゴーストと妖退治
私は小さくため息をつく。
最小限の声で説明することにした。
「ここは、学校。同じ年の子たちが一つの部屋の中で勉強をする場所です」
「そうか。皆、学んでおるのか。知ることは大事だからな。大いに学べ」
「へぇ」
「戦をするにも、戦術やら知っておらねばならんことは多々ある。戦に勝つためには、頭脳も必要だ」
根っからの、戦バカなんだろうか。
とても輝いて見える。
そういう時代を生きてきたんだから、そうなのかな。
そう考えてみれば。
そういう熱意みたいなの、今の時代にはあまりないのかな。
ないわけじゃないけど。
生きるために勝つ。
勝つために命をかけるとか。
命のやり取りなんてない時代。
なんとなく生きて。
なんとなく日々を送る。
そんな人だって多い。
私だって、そっち側の人間だ。