戦国ゴーストと妖退治


「なんか、いいな。お前ら。すごく幸せそうだ」

「うん。幸せ。夾くんのおかげで」

「俺も、すずがいてくれたらいいから」




歯の浮くような恥ずかしいセリフも。
きっと夾くんだから。




「ほんと、ごちそうさま」




ケラケラとはせちゃんが笑う。
皆が笑って暮らせる未来。




誰も知らないけれど。
この世界を作ったのは、あの有名な戦国武将、織田信長のユーレイ。



そんな事は、きっと誰も知らない。





あの日の事故も、原因不明の立て続けに起きた事故として処理され、今ではもうすっかり忘れ去られてきている。
それでも、確かに起きた。


あの事故の裏には、妖がいてこの世界を乗っ取ろうとしていたなんて誰も信じはしないけど。



確かに、あったんだ。




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