戦国ゴーストと妖退治
「今日はありがとな。今度は水原も一緒に行こう」
「はい。楽しみにしてます」
「じゃあ」
はせちゃんと別れを告げ帰る道。
夾くんは私の歩幅に合わせてくれている。
「ほんと・・・、あの頃が夢みたいに平和で、幸せ」
「ああ。信長のおかげで妖も一緒に消えたけど。妖は人の悪意によって生まれる。いずれまた現れるかもな」
「・・・うん。そうなったとき、誰か戦ってくれる人は現れるのかな」
「さあ。刀は信長と一緒に消えたし。対抗する武器がなければ、勝てないだろうね」
「そうだよね・・・」
もし、そんな未来が来たとして。
その時私たちはどうなっているのだろう。
私の浄化の力は、今も残っているのだろうか。
そしてその時には?
妖の姿は、まだ見えるのだろうか。
結局ユーレイも、信長さまや霊体になった教訓以外は見えなかったし。