戦国ゴーストと妖退治
「やはり、妖のようだな」
「えっ!?」
「あの男の右肩を見て見ろ」
右肩?
信長さまに言われ、おずおずと男の肩を見る。
そこには、ボコッと肌とは違う色の塊が喰らいつくように張り付いている。
ギロリと動いた何か。
そこに見えたのは、二つの・・・目?
「ひっ」
「あれが、妖だ。ああして人に憑りつき悪事をなす」
「う、嘘っ」
「あの妖を滅する」
「に、人間は!?」
「は?」
「こ、殺しちゃだめですよ!人は、殺しちゃだめですからね!」
私が叫ぶと、信長さまは顔を顰める。
「一刀両断にした方が楽だというのに」
「だ、だ、だ、ダメです!今の時代は、人を殺すことは絶対にダメなんです!」
ユーレイが殺した場合には、どうなるんだろう。
いやいや、それでもダメに決まってる。