戦国ゴーストと妖退治


「ほんとに、49歳なの?」

「え、たぶん・・・。はっきりとは言い切れないけど、でもそれくらいの歳だったと思うよ」



私が問いかけたのは信長さまにだったけど、思わず普通の声量で聞いてしまったらしいその問いに答えたのはやよいだった。




「あ、ごめん。ありがとう」

「今のこの姿を見て言っているのかもしれんが。これは俺が若いころの姿だな」

「え?」

「この髪もだが、身体の感じも、おそらく死んだときのそれとは違う」

「・・・へぇ」




そっか。
だからか。
49歳にしては若く見えすぎだって思ったのよ。




「でも、織田信長って、今でも人気の高い歴史上の人物だよね」

「え?あ、まぁ、そうみたいだよね」

「どんな人だったんだろうねー。史実とはどれくらい違うんだろう。そうやって考えると、なんだかわくわくしない?」

「そうだね」



そのワクワクする存在、あなたの目の前にいるんですよ。
ああ、言ってやりたい。
見せてやりたい。

なんで私にしか見えないのよぉ!




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