夜まで待てない




私のマンションに着いて車を降りた。
二人には待っててもらい、私はエレベーターは使わずに階段を登った。


もしエレベーターに乗って、扉が開いて羽月と美波が居たらなんて考えてしまった私は怖くてエレベーターには乗れなかった。


三階まで階段を登り、部屋に向おうとした時だった。


「…っ!!」


私は咄嗟に隠れた。


「おはよ、羽月!来ちゃった!」


「何で来たんだよ?待ち合わせ場所決めたよな?」


「だって早く会いたかったから!」


玄関前でそんなやり取りをしている二人を目撃してしまった。


待ち合わせ?会いたかった?


嫌だ聞きたくない!


私は階段を駆け下りた。


私はマンションを走って出ると急いで白崎先輩の車に乗った。


「早かったねって荷物は?てかどうした!?」


「お願い!早く車を出してっ…」


「う、うん!」


白崎先輩は直ぐに車を走らせた。




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