夜まで待てない



「どうしたの優子?」


「美波が居たの…私は気づかれてなかったけど玄関前で二人が話していて、今日はデートするみたいで待ち合わせ場所を決めてたけど美波が羽月に会いたくなって来たみたい。羽月は私じゃなく美波を選んだんだよ…だけど現実を受け入れる事が出来なかった私は逃げ出したの。」


「優子…」


私は涙が溢れてきた。


こんなにも羽月が好きなんだって思うと胸が苦しくなる。


気づいた時にはもう遅いって言葉が胸に突き刺さる。


泣いてる私を二人はそっとしてくれて、目的地の遊園地まで会話をする事なく車を走らせた。


遊園地に着いて車を降りたがはしゃぐきにはなれない。


「優子、今日は絶叫マシンに乗りまくって自分の気持ちを叫ぼ?少しはスッキリするかもよ?」


「うん…」


「遊園地に決めたの俺だけど、絶叫マシンは苦手だから二人で乗ってね?俺は二人の様子を見てるなら!」


「えぇ遊園地と言ったら絶叫マシンでしょ!ね、優子?」


「え?うん…」


二人は普通にしてくれて、せっかく私を元気にしてくれる為に連れて来てくれたんだから楽しまなきゃ。


「ありがと!じゃあ絶叫マシンにレッツゴー!」


私はテンションを上げて二人を引っ張り遊園地の中へと入った。




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