夜まで待てない
マンションに着いてタクシーを降りるとそのまま腕を引っ張られエレベーターに乗った。
エレベーターを降りて部屋の前に着くと羽月は鍵を開けて私を中に入れた。
その隙に私は慌てて草履を脱ぎ急いで自分の部屋に入った。
「お、おいっ!」
そう羽月は言ったが何とか逃げ切る事が出来た。
遊園地の帰りの車でもう逃げないって決めたのに、やっぱり話しは聞くきになれない。
すると羽月は私の扉をドンドンと叩いてきた。
「優子、お願いだから出てきて話を聞いてくれ!」
「言い訳とか聞きたくないから!」
「言い訳なんて言わない!じゃあ出てこなくていいからそのまま俺の話しを聞いてくれ!」
そう言われたが私は扉を開けられないように座りこんだまま返事をしなかった。
「確かに俺は同窓会の日に寄りを戻してくれと言われて美波にキスをされた。だけど俺は美波の体を話して寄りを戻す気はないと断った。」
「へぇーじゃあ何でbarに戻ってからもずっと一緒に居たの?私からしたらてっきり寄りを戻したんだと思ってたけど?」
嫌味っぽく言った。あの後も美波は羽月にベッタリだったし誤魔化そうとしてもお見通しなんだから。
「あれは美波が勝手に俺の側に居ただけで、俺は相手にしてない。」
「じゃあ何で朝帰りでシャワーまで浴びてる訳?私はてっきり美波とホテルでも泊まったかと思ったけど?」
ずっと美波と居たんだしホテル帰りとしか思えない。