夜まで待てない
幸せはブーケと供に
早めに会社に着いた私はオフィスに入ると目の前に鬼プヨが立っていた。
「おはようございます部長!」
「おはよう橋本!今日は早いな?良い顔してるって事は上手くいったんだな?今日もバリバリ仕事頑張れよ!」
そう言った鬼プヨは私の肩を叩いてオフィスの外へと出て行った。
良い顔してるのかな?
確かに羽月とは付き合う事になったし誤解も解けたけど、鬼プヨは人を観察する能力もあるのかな?
そう思いながら自分の机に座ると日菜子と白崎先輩がオフィスの中に入ってきた。
「おはよう優子!今日は早いのね?」
「優子ちゃんおはよ!」
「おはよう日菜子に白崎先輩!そう言う日菜子も白崎先輩も早いでしょ?」
「確かにね!あっ、鞄持ってきたよ!
てか優子…羽月くんと上手くいったんだ?」
ニヤニヤしながら日菜子は言ってきた。
「えっ?う、うん…てか何で言う前から分かるのよ?」
「えぇーだってねぇ?」
そう言って日菜子は白崎先輩の顔を見た。
「な、何よ?」
「だって首の後ろにキスマーク付いてるよ?
へぇー優子達も幼馴染を卒業して一線を越えたのね!」
「一線を越えたって…」
まぁ越えた事にはなるんだけど。
「それより私と真城、お互いの両親に結婚する事を伝えたら喜んでくれて、さっそく日曜に結納をする事になったの。結婚式も早めに挙げると思うからその時は羽月くんも一緒に来てね?」
「うん!そっか、日菜子が結婚かぁ。
でも結婚したら仕事は辞めるの二人共?」
「いずれは辞めるけど、年内までは働けたら働くつもりだよ!真城は来年の3月いっぱいで辞めるんだけどね。」
「そうなると寂しくなるね。」
「ずっと会えないわけじゃないし、結婚しても私は優子と遊ぶ!」
何だか日菜子らしいな。