夜まで待てない




私は綿菓子を食べ終わり、りんご飴を一口食べた時だった。


「あーサッパリした!ってか俺に内緒でりんご飴食べてんのか?俺が好きなの知ってる癖に!綿菓子まで一人で食べるなんてズルイぞ!」


「ちょっと待って!これは私が食べる為に買ったからいいでしょ?買わない羽月が悪い!」


「俺のお金で買ったんだし少しくらい食べさせろよ。」


「仕方ないなぁ」


そう言って羽月にりんご飴をあげた。


「いいのか?」


「うん!綿菓子食べたし羽月に上げる!私は今からお風呂に入ってくるからゆっくりじっくり味わって食べてね?」


「俺はりんご飴より優子をじっくりゆっくり」


そう言いかけた所で私はその先を言わせないようにりんご飴を羽月の口に押し当ててお風呂に入った。


お風呂にゆっくり浸かり上がると羽月はりんご飴をキレイに食べていて、ソファーに座ってテレビを見ながら缶ビールを飲んでいた。




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