夜まで待てない
私はテレビを見て一人で笑いながら缶ビールを飲んでいると、食べ終わった羽月が私の隣に座ってきた。
「美味かったよありがとな?それに俺の好きな物を覚えてたんだ?」
「好きだったっけ?そんなの覚えてるわけないじゃない!」
本当は覚えてるけど覚えてないふりをして冷たく言った。
すると急に私の足をソファーね上に乗せてきて、私はソファーに仰向けで寝かせられ、私の両腕を掴んで羽月は私に顔を近づけてきた。
「へぇー、俺は優子の好きな物も嫌いな物も覚えてるけど?俺が優子に本気だって分かんないならわからせなきゃな!」
そう言った羽月は私の首筋に顔を埋めてきた。
「優子は誰にも渡さないし俺は本気だから!」
そう言った羽月は私から離れると自分の部屋に入って行った。
私は自分の首筋に手を当てて、羽月が私の首に赤い印を付けたんだと分かった。
優しかった羽月はいつのまにか肉食系の男の顔に変わり、私はこのルームシェアに不安でしかなかった。