夜まで待てない
玄関の扉に鍵を締めて振り返ろうとしたらそこには羽月の顔があり、そのままキスをされた。
「隙あり!今日、俺を避けた罰だ!」
唇が離れると羽月はそう言ってリビングに戻って行った。
避けた罰って朝に私が早く家を出た事を言ってるんだろう。
だからってキスする事もないし羽月はキス魔なのだろうか?
いやいや!そんな事はどうでもいい!
私は羽月の後を追ってリビングに向かった。
「ねぇ羽月!お願いだからキスとかやめて!
付き合ってないのにキスなんておかしいでしょ?」
「じゃあ付き合ってよ!」
「それは無理だよ…だって好きにならなきゃ付き合う事はできない!」
「じゃあ俺も無理なお願いだな!俺を好きになるまでキスをするよ!」
笑いながら言う羽月に私は言葉が出なかった。
まるで悪魔が笑っているようだ。
「じゃあ俺は先に風呂に入るから!」
そう言って羽月はお風呂に入った。
何か対策をしなくては…羽月に負けるわけにもいかないしね。
私はテーブルの上を片付けて、羽月がお風呂から上がり部屋に入るのを確認して私もお風呂に入った。
お風呂から上がると早起きしたから眠たくて、ベッドに横になるとそのまま眠りに就いた。