夜まで待てない




コンビニに着いておにぎりと味噌汁を買った。


コンビニから出てマンションまで歩いてると前から三人くらいのチャラチャラした男の人達が歩いていた。


私はぶつからないように避けて歩いていたが通り過ぎようとしたら急に私の前を三人は塞ぎ話しかけてきた。


「お姉さんこんな時間に何してんの?
俺達と一緒に遊ばない?」


「け、結構です!」


そう言って私は三人から逃げようとしたが肩を掴まれた。


「その怖がってる顔がそそるね!
俺達と楽しい事して遊ぼうか?」


や、やだ!怖いっ。


に、逃げなきゃいけないのに足が動かない。


「おいっ!俺の女に何してんだよ?」


後を振り向くとそこには怖い顔をした羽月が立っていた。


「は、羽月っ!」


「何だ、一人じゃなかったのかよ。行くぞ!」


そう言って三人の男の人はその場を立ち去った。


「大丈夫か?てかこんな時間まで仕事だったのかよ?」


「う、うん…」


「遅くなる日はこれからタクシーで帰るようにしろ!たまたま俺が居たからいいけど居なかったら何されてたかわかんねぇし。
兎に角、無事でよかった。帰るぞ!」


そう言って私の手を繋ぎマンションまで歩いて行った。


羽月は私に怒っていてもこうして優しくしてくれるのは昔とちっとも変わらない。


私は顔を中々上げられずに、下を向いて歩いていると急に腕を引っ張られ羽月は私の肩を抱き寄せた。





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