夜まで待てない
あぁ…ダメッ。
昨夜の事がまた頭に浮かんでしまった。
自分の心臓がドキドキ音を立てて、何でこんなにも意識してしまってるのかも分からない。
好きとかわかんないのに胸のドキドキは何なの?
「おーい!何黙ってんだ?もしかして照れてるのかよ?何なら…もっと照れさせてやろうか?」
「はっ?…っん!?」
羽月はテーブルから立ち上がると私にキスをしてきた。
驚きと昨夜のキスが重なって、いつもなら否定するのに否定すらできない。
そんな私を確かめるかのように羽月は舌を差し込んできた。
「んんっ…」
ダメッ…そう思ってるのに何だかキスが気持よくて気づけば私も舌を絡めていた。
長いキスが終わり、羽月は私から離れた。
「なぁ…キスを受け入れてくれたって事は俺の事を少しは好きになったの?」
「…まだ分かんない…。」
「だけど少しは意識してくれてるみたいだし、必ず俺を好きだって言わせるからな!」
ニヤリと笑って羽月は自分の部屋に入った。
自分でもよく分からないけど、キスをもっとしたいと思ったのは確かだ。
だからと言って好きとか分からないしキスをしたいと思っただけかもしれない。
私はテーブルを片付けて歯磨きを済ませると部屋に戻ってそのまま眠りに就いた。