夜まで待てない



私達は黒瀬くんの所に言って会費を払った。


黒瀬くんは私にはカクテルで菜々子にはオレンジジュースを渡していた。


「そう言えば羽月は?」


「来るみたいだけど遅れてくるって言ってた。」


「そうなんだ?てか皆もあの頃に比べて綺麗になったよね?」


「そうだね!」


そんな会話をしながら同級生の輪の中に入り久しぶりに話をしていた。


どんな仕事をしてるだとか、菜々子には出産はどうだったとか会話は盛り上がっていた。


暫く会話に夢中になっていると誰かが大きな声を出した。


「羽月!久しぶりだな?あれ、美波も一緒に来たのか?もしかしてまた付き合いだしたとか?」


そんな声がして振り返ると羽月と美波が一緒に立っていた。


「付き合ってないし!それにたまたま外で一緒になっただけだ。」


そんな声が聞えて何故かホッとした自分が居た。


「相変わらず美波って美人で羨ましいよね!性格はあまり好きじゃなかったけど。」


「あーそれ分かる!優子も羽月と幼馴染だってだけで、美波と羽月が付き合ってる時に嫌味とか言われたよね?もしかして美波って羽月を狙ってるのかな?」


友達の一人がそう言った。


「美波がその気でも羽月は相手にしてないでしょ?さっきも否定してたしね!」


菜々子がそう言うと「それもそっか!」なんて言ってたけど、美波は昔よりも綺麗になっていたし、羽月だって美波に言い寄られたらわからないよね…。




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