ティアラ
それに気がついたとき、すべてが繋がっていく。

犯人はあいつだ、とわかってしまった。

あいつは、あたしの裏表のある性格を知っている。

きっと、同じ高校に通う人間に嫌がらせをするよう、頼んだに違いない。

「……あの野郎」

はらわたが煮えくりかえった。

あたしはコンセントから電話の線を引きぬいて、下唇を強く噛んだ。


その夜、あたしは深町のバイト先に訪れていた。

中に入って文句を言ってやろうかと思ったけれど、やられたことを思い出すと、ただ怒鳴るだけでは気がすまないと判断したから。

「かごに入れるだけじゃ甘いわ」

そっちがその気なら、こっちだって本気で戦ってやる!
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