ティアラ
明日にして、と言うつもりだった。
だけど、その言葉はのどに詰まったままで、声にはできなかった。
目の前に現れた、ひとりの男。
携帯電話を耳に当てたままのあたしは、凍りついた状態で立ち尽くす。
「太一がね、さっきあんたと別れたときに、その森本ってやつを見かけてるの!!
カメラを持って、あんたの後をつけてたらしいのよ!!
人がごった返していたから追いかけることもできなくて、携帯でそのことを知らせようと思ったらしいんだけど、
あんた、太一の電話に出なかったでしょ!?」
黙ってその話を聞いているあたしは、目の前にいる男が誰なのか理解できた。
……森本だ。
だけど、その言葉はのどに詰まったままで、声にはできなかった。
目の前に現れた、ひとりの男。
携帯電話を耳に当てたままのあたしは、凍りついた状態で立ち尽くす。
「太一がね、さっきあんたと別れたときに、その森本ってやつを見かけてるの!!
カメラを持って、あんたの後をつけてたらしいのよ!!
人がごった返していたから追いかけることもできなくて、携帯でそのことを知らせようと思ったらしいんだけど、
あんた、太一の電話に出なかったでしょ!?」
黙ってその話を聞いているあたしは、目の前にいる男が誰なのか理解できた。
……森本だ。