ティアラ
挟んだことは謝らず、慌てて言い訳をしてしまった。
……妙な気分。
からし入りのサンドウィッチを食べさせるいい機会なのに、「今日はもうそういうことをするのはやめておこう」と思ってしまう。
背中をさすってもらってるのに、食べさせるのも悪いなって……。
「どうせ、変なものが入ってんだろ?」
手を痛がってたくせに、また背中をなでてくれる。
「入れてないわよ」
嘘をつきながら口を尖らすあたしは、妙な胸のざわめきが気になって仕方ない。
ドクドクドク……と鳴る、心臓。
これが俗に言う「ドキドキ」だということはわかっていた。
でも、その相手が深町だとは思いたくなくて、困ったあたしはバスケットの持ち手をギュッと握りしめる。
……妙な気分。
からし入りのサンドウィッチを食べさせるいい機会なのに、「今日はもうそういうことをするのはやめておこう」と思ってしまう。
背中をさすってもらってるのに、食べさせるのも悪いなって……。
「どうせ、変なものが入ってんだろ?」
手を痛がってたくせに、また背中をなでてくれる。
「入れてないわよ」
嘘をつきながら口を尖らすあたしは、妙な胸のざわめきが気になって仕方ない。
ドクドクドク……と鳴る、心臓。
これが俗に言う「ドキドキ」だということはわかっていた。
でも、その相手が深町だとは思いたくなくて、困ったあたしはバスケットの持ち手をギュッと握りしめる。