ティアラ
「あんたねぇ、さっきからムカつくのよ!! このあたしとデートしてるのよ!? ちょっとは喜びなさいよ!!」

カチンときたあたしは、深町の服を掴んで文句を言う。

今までデートした男はみんな「美和ちゃんとデートできるなんて夢みたいだ」とはしゃいでたのに、この男は本当にどこまでも偉そうで、自分の身分ってものをわかっていない。

腰を曲げる深町は、面倒くさそうな表情であたしを見ている。

「何よ?」

目の前にある顔を睨みながら、問いかけた。

「確かに、お前の顔は可愛いよ。整ってるし、その辺のタレントより綺麗だと思う。でも、性格がめちゃくちゃ悪すぎる」

嫌味っぽい口調でつぶやく深町。
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