ティアラ
「ら、来週の……に、日曜も……どうしてもっていうなら、あ、会ってあげてもいいけど?」

あくまでも「仕方なく」なんだから。

あたしは別に……どっちでもいいし。

向こうをむいたまま、あたしは軽い口調でデートを誘いやすくしてあげた。

だけど、いくら待っても返事がない。

せっかくここまで言ってあげてるのに、何してんのよ?

聞こえてなかったのかな、と思ったあたしはしびれを切らし、彼へ目を向ける。
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