ティアラ
すると、弥生ちゃんは突然、悲しげな表情でため息をついた。

「……好き同士、ですか。……いいですね、羨ましいです……」

し、しまった。

幸せそうに振る舞うなんて最低だ、あたし!!

今の弥生ちゃんは、人の幸せなんて聞きたくもないはずなのに!!

口元を手で押さえるあたしは、おどおどしながら、遠い目をしてたそがれる彼女を見つめる。

フォ、フォローしなきゃ!!

「あ、でもさ、深町って本当に妹思いだよね!!」

慌てて、話題を変えた。

昨日の深町を思い出して、あたしは弥生ちゃんを元気づかせようとする。
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