あなたに恋をしたらダメですか?
「部屋行こう?」
「う、うん」


少し私を抱きしめて安心したのか、何事もなかったかのように再び私の腰を抱いて歩き始めた。


私だけ?三人の女の子たちに見られてるのを気にしてるのは…。


陽悟さんは、何も感じないの?!


部屋に戻ると陽悟さんは内線をかけ、夕食の用意をお願いしていた。


「っ、」


その間に私は見てはいけないものを、見てしまった…。


そう、それは──
仲良く、くっ付けられた二つのお布団…。


ただの布団なのに、何ともいやらしく見えてしまうのは私の脳がおかしいからなのだろうか…。


「咲世、今夕食持ってくるって」
「あっ、はい」
「何見てたの?」
「べ、別にっ」
「本当に?」
「本当!何も見てない!」


< 112 / 122 >

この作品をシェア

pagetop