あなたに恋をしたらダメですか？
＊恋の相談をしてみました
「ただいまぁ」
「おかえりなさい、今日はいつもより遅かったんだね？」
「う、うん。ちょっと寄り道してきたから…」
「ふ〜ん？」


私が家に帰ると迎えてくれたのは、五つ年上のお姉ちゃん。お姉ちゃんは私がドキマギしながら答えるのをジットリした目で見つめてきた。


「そ、そんなことより！今日の夕ごはんなに？」
「ん？あー、今日はね、ともくんがハンバーグ食べたいって言うからハンバーグにしたよ」
「そっか、お姉ちゃんのハンバーグ美味しいからね！」


お姉ちゃんが言う〝ともくん〟と言うのは、お姉ちゃんの旦那さんで、名前は智明（ともあき）さん。


元々お姉ちゃんと二人暮らししてたのを、お姉ちゃんが結婚することになり、そこに智明さんが転がり込んできた。


私は一人暮らしすると主張したんだけど、心配性のお姉ちゃんと、これまた心配性の智明さんに説得させられ、このような形となった。


「ただいまー」


夕方になり智明さんが仕事から帰宅した。智明さんは工場勤務で、今は暇な時期らしく、この時間に帰ってくることが多くなった。


「おかえりなさい。ねぇ、聞いて！咲世ったらね、今日寄り道してきたらしいんだけど、どこに寄ったとか秘密にするの！怪しくない？」
「あれ？咲世ちゃん、彼氏できた？」
「ち、違うよ！変なこと言わないでよ、お姉ちゃん！」


智明さんが帰宅して早々、お姉ちゃんが智明さんにくっ付き私が帰ってきた時のことを話した。


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