あなたに恋をしたらダメですか?
「まぁ、その人のことは言わないけど、結構来る常連さんだよー?」
「そ、そうなんですか…」


常連さん…。誰だ、誰だ誰だ誰だ!?あぁ、たくさんいすぎてわかんない!!


ここって女性も多いけど、男性のお客様も多いんだよなぁ。でも全然わかんないなぁ。


「そのうち告白されたりして〜」
「えぇっ?!未知子さん、変なこと言わないでくださいよぉ…」


男性のお客様が来るたびに、身構えちゃうじゃないですか…。この人?いや、この人?って、挙動不審になりそう…。


「よし、じゃあ。お店開けるよ〜!今日も頑張ろうね」
「は、はいっ」


もう、未知子さんってばマイペースなんだからぁ。でも、そんな未知子さんが可愛くて好きなんだけどねっ。


今日もYUKIをオープンさせ、忙しい昼も終わり、ラストオーダー2時5分前。つまりは1時55分にお客様がやってきた。


「いらっしゃいま、せ……」


その知ってる顔に、席を案内するのも忘れ、その場に立ち尽くしてしまった。


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