あなたに恋をしたらダメですか?
*好きな人の過去と、思わぬ進展が起きました
私は家に帰ってから、ただひたすら部屋に閉じこもり泣いた。


お姉ちゃんも智明さんも心配して、何度か部屋をノックしてくれたけど、今日だけは泣かせてほしい。


自分で会わないって言ったくせに、こうなるなんて思ってもなかった。


最後に陽悟さんの前では笑って見せたけど、限界だった。陽悟さんが車で去った後、すぐに部屋に駆け込んだ。


もう涙が枯れるんじゃないかってくらい泣いた夕方。知らない番号から電話がかかってきた。


怖くて出ないでいると、一度は切れたのに、その後も何度もかかってきて、知り合いが番号でも変えたのかと出ることにした。


「……はい」
『あー、やっと繋がった』
「え…」


誰、この人。やっぱり出るんじゃなかった、と切ろうとした時。


『ちょい待て。一度は会ったことあるから、切るな!』
「っ、」


ビックリした…。すごい迫力というか、背筋がピン!としちゃうというか…。とりあえず、電話を切るのをやめた。


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