あなたに恋をしたらダメですか?
「着いたよ」
「え、ここって…」
「うん、俺の家」


ビックリしてばっかりだ今日は…。まさか陽悟さんの家に行くなんて、思ってもなかったから…。


「汚いけど、どうぞ」
「……お邪魔、します」


初めて入る男の人の家。陽悟さんは汚いと言ったけれど、どこが汚いのか分からないほど、綺麗に片付けられていた。


よく女の人が来るから?だから綺麗なのかな。なんて、思ってると、また意外な言葉を聞かされる。


「ちなみにここに入るの、女の子では、咲世ちゃんが初めてだから」
「えっ?」
「あー、やっぱり勘違いしてたでしょ。俺ね、本当に好きな子しか入れないって決めてたの。そしたら誰も入ることなく35歳になっちゃった」
「………」


本当に好きな子しか、って…。私、今入っちゃってるけど
…。


「咲世ちゃん」
「は、はい…」
「咲世ちゃんが好きなんだ」
「え……」


自分の耳を疑った。今、好きって言ったよね…?私の聞き間違いじゃないよね…?


「だけど、聞いて欲しいことがあるんだ」
「はい…」


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