君の平熱は少し高い。
*Take1
+おかしな関係
男子の家にあがるなんて、小学生ぶりくらの経験じゃないだろうか。
特にキラキラとした中学校生活をしていたわけでもなかったし、特に男子と遊んだりもしなかった。
普通に部活にいそしんで、たまに友達と遊んでってだけだ。
ういた話も特になかったわけで。
なのに、なんで高校3年生にして男子の家にあがるなんてことが・・・。
いや、厳密にいうと高専3年生だ。
って、そんなことはどうでもいい。
「なにしてんの? 早くこっちこいよ」
玄関から動けずじまいの私をみて、黒崎くんが手招きをした。
私はようやく足を動かす。
彼につれられ、私は未知の空間にゆっくりと足を踏み入れていく。
そして、黒崎くんの部屋に連れてこられた。
「ここでまってて。適当に飲み物とかとってくるから」
「あ、おかまいなく・・・」
って、私は何してるんだ。
黒崎くんとは、本当特に仲良くもない。
一緒に遊ぶことも、ましてや家にあがるなんて考えられないことだ。
私はなにしてるんだろう・・・。
ぼぉっと、今日、こうなるまでのいきさつを思い返していた。