あの日、私は兄に誓う
ー翌朝ー

いつものように目は覚めた。

なのに…何だろう…この不安感…

とりあえず、準備して部屋を出た。

そして、朝食を食べて家を出る。

いつもと変わらないのに…少し物足りなさと寂しさを感じる。

しばらく歩いてると声をかけられた。

先輩だった。並んで歩く私たち…。

特に話すことなんて無いけど…ただ歩いてる。

「なんか…物足りない朝だよな…」ふと、先輩がそんなことを言い出した。

「ですね…会長も卒業しちゃったし…」と私が言うと、

「これからは俺のそばにいないか?」といきなり言われた。

これってもしかして…告白?

「はい…」と私は言ってしまっていた。

「じゃあ…連絡先…」と先輩(改め、信都さん)に言われ私たちは連絡先を交換した。

私はそれから先輩と過ごすようになった。

「テストだりぃー」と言ってる信都さんに

「教えましょうか?」と言ってしまう私。

「良いのか?3年のやつだぞ?」と言われたので、

「範囲教えてくれれば」と私は言った。

放課後はたまに一緒に帰るがほとんどお迎えが来るので、総長として夜の街に繰り出している。

博明さんがいてくれて…私も頑張れた。

順調に力をつけている私たち。

けど…No.1になるまではもう少しかかりそう。

勉強をおろそかにするわけにはいかないので、勉強もそれなりに頑張った。

何だろう…この苦しさ…。

ふと、「大丈夫?」と声をかけられた。

「…博明さん?」と私は言う。

背中越しに伝わる博明さんの温度。

「…無理すんなよ…」なんてそんなに優しくしないでよ。

言いたいことがわかるのか、博明さんは微笑んだだけだった。

って後ろからだと表情はハッキリ見えないけど。

翌日ー

私が家を出ると、先輩が待っててくれていた。

「おっせぇ~よ」なんて…。

不良と言われる人が遅刻もしない真面目君なんてかなり意外…。

「今、失礼なこと考えたろ?」と言われて、「そんなことありませんよ!不良って呼ばれてるのに、無遅刻、無欠席なんて意外…って思っただけです!」と私は言ってしまってから気がついた。

私、めっちゃ失礼なこと言ってんじゃん!

「失礼だけど…まぁいい。正直に言ってくれたからな」と信都さんは言った。

そして今日は他愛会話しながら学校に向かった。

この時私はまだ気づけていない。

信都さんと仲良くしているせいで取り巻きの不良たちに目をつけられていたことを。

「おはよー」と光が学校につくと声をかけてくれて、私は信都に挨拶して、下駄箱に向かった。

「気を付けた方がいいよ。あの人の取り巻きの不良たちに目をつけられてる。またいじめにあうかもしれない…」と光は教えてくれた。

そして案の定、光の言った通りのことが起こった。

けど…私のメンタルはさほど弱くない。

言えば、いじめなんて対したことない。

はぁぁ、また始まったよ。いじめ。

くだらない。あの人らもよく飽きないよね。

てか、もうすぐテストなのに…勉強の邪魔しないでほしいわ。

私はテストが近いため、イライラしまくっている。


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