あの日、私は兄に誓う
放課後ー

私は教室にいる。光と話すためだ。

けど…数名人が残ってる教室で話しにくいのよね。

どーする?私が険しい顔で考え込んでると、廊下側から救いの声が。

「綾野さん?険しい顔してどーしたの?」って。

声でわかる。高見さん弟だった。

「…会長?」と私が言えば、嬉しそうに笑顔で教室に入ってきた。

私は説明するー

「…なら、生徒会室使いなよ」と言ってくれたので、私はお言葉に甘えることにした。

そして、私たちは生徒会室に向かった。

ー生徒会室

シーンと静まり返る空間、響く音は…何もない。

私たちはソファーに座る。

「ごゆっくりー」と高見さん弟は言って去っていった。

改めて私と光は向かい合う。

「ウチの今後の活動についてだけど…」と私が言うと、光は真剣な顔をする。

「やりたいことがあって、私は大学を考えてる。だから、その…高校を卒業するまでは今のまま続けて、卒業式の日、引退しようと考えてる」と私は伝えた。

「…お前がそう決めるなら、俺は従うのみだ。俺はどこまでもお前についていく。そうゆう同盟を結んだんだしな」と光は真顔で返してくれた。

その真剣さが嬉しかった。

本とはなりたいものとかって特にないんだよね。けど…大学で学びたいものがある。

それを生かした仕事につけたら…なんて思ってる。

けど…信都さんとの関係を良好でいるためにはどんな方法を取るのがいいのか、常に考えている。

「どした?」と聞いてくれたけど、私は何も言えなかった。

その後特に話すこともなく、時間だけが過ぎていくので、私たちは帰ることにした。

生徒会室を出ると、信都さんが待っていてくれた。

自然と繋がれる手。わたしと信都さんは顔を見合わせて笑いあった。

そして歩き出した。
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