あの日、私は兄に誓う
家まで送ってもらった私は「また、逢いましょ」と一礼し、家の中に入った。
私はご飯を食べて自分の部屋に戻ると、テスト勉強を始めた。
今は他のことを考えないようにしている。
気にはなるけど。
私は朝方まで勉強していた。
早めの朝ー
私は準備して家を出た。ゆっくりと歩く。
いつもより早いからなのか、光に出会わなかった。
久しぶりの一人は少し寂しい。けど…学校につけば山積みされた仕事と勉強に追われる。
私はふぅーと一息ついて学校に向かった。
3年になってから毎日疲れる。何度も学校に行きたくなかった。
それでも行かないといけない気がして重い体にムチうって頑張ってきた。
一人になると痛いくらい強くその事を感じるのよね。
私はもう一度ふぅーと息を吐いた。今度は憎いくらい青い空に向かって。
長くて短い一人の登校時間。
気づけば学校についていた。私はグランドを抜け、早々と校内に入る。
と言っても、向かう場所は決まってる。
生徒会室だ。勢いよくドアを開け、中にはいり、椅子に座る。
ざっと資料に目を通した。
そして私は生徒会室を後にした。
教室に着くと、相も変わらず、重苦しい空気が流れが私を阻む。
いつになっても慣れない。と言うより、空気が痛い。
はあぁ、早くテスト終わんないかな?とさえ思う。
何とか午前中も無事終えて、昼休みー
食堂に向かって歩き出した。気づけば光が隣にいた。
意識が遠退いてたのか、光が隣にいてくれたことにしばらく気づくことが出来なかった。
光も何も言わなかったし。
しばらくして、食堂につきかけた頃、光と目があった。
相も変わらず、キラキラした笑顔で「おはよう?」と言ってくれた。
「…うん」と私は言った。
多分これだけで充分私の気持ち伝わってるはず。
私達はご飯を取って席についた。
お互い向かい合って座りながら食べる。
ほんとは寂しいの。去年まであんなに楽しかったのにって。
クラスでは孤立してるし、毎日が死ぬほど忙しくて。
先輩に逢いたくてたまらない。
逢えないのはわかってるんだけどね。
「…大丈夫か?随分辛そうだな」優しく光は声をかけてくれる。
「うん。まあね。何とか…」と曖昧に答えを濁した私に、それ以上のことを聞かないでいてくれるのが光の優しさ。
「あ、明日からテストだね!はかどってる?」と私が話題を変えれば、
「おかげさまで」とスマイルを返された。
「けど…わかんないとこあってさ、何度やっても理解出来ないんだよね」と光は言ってきた。
「捨てるの?それとも今からやって理解する?」と私が言えば、
「教えてくれるならありがたいけど、忙しいだろ?今はテキストもノートも無いし」と光は言う。
「いいよ!放課後、生徒会室来て」と私は言った。
光にはほんとにお世話になってる。けど…これくらいしか返せないから。
そして私達は放課後、勉強することにした。
放課後までは何とか気合いで踏ん張った。
ー放課後
私は早めに支度を終えて、教室を出た。
賑やかではない廊下だ。テスト期間で部活もなく、居残りさんも少なくない。
私は廊下を歩きながら光の教室を覗いた。光はまだいた。
すぐに私に気づく光。
鞄を持って私の方に来た。そして私達は生徒会室に向かった。
「何の教科?」と私が聞くと、「理科、数学、英語、社会」と言ってきた。
ほとんど全部じゃん!てか、逆に国語は自信あるってこと?
「国語は自信あるのね?」と私は嫌みっぽく言ってみた。
「まあね」と返された。なんか少し残念。
何とか生徒会室についた。
中に入ると、まあ、誰もいない。そりゃぁね?テスト前日だし、生徒会の活動も無いしね。
私達はソファーの方に並んで座って教科書とノートを開いた。
説明するんだけど…光は聞いてなさそうなダルい顔をしている。
けど…ほんとは気づいてるんだ。
光がそこまでバカじゃないってこと。
「…で、ここがこーなって…」と説明して、わかったの?と目を向けると、キラキラスマイル~
くそっ、ほんとはわかってんじゃん‼
そう想いながらも、私は説明を続けた。
「…お前ら何してんだ?」とノギリンが入ってきた。
「「勉強です」」私達はきれいにハモる。
「…そこまでバカじゃないよな?クラストップの光くん?」とノギリンは嫌味を言ってきた。
どーゆうこと?
「光くんさぁ、君と同じクラスならトップになれないけど、今のクラスならトップになれるのよ」とノギリンは言った。
私は完全にフリーズ。
何それ。私に勝てないから手を抜いてたってこと?
「光!?どーゆうこと?ちゃんと説明してよね‼」私は怒った。
「センセ、ナイショって言ってたのに~ばらさないでよ~」と光は言った。
確かに、教えてもつまらなそうだったし、問題も解けていた。私が教える意味あるの?って思ってた。けど…何よ!その裏切り…。
「邪魔したかったの?」と私は言った。
「うーん。最近忙しくて一緒に過ごせなかったからね。だからたまには一緒に過ごそうと思って♡」と言ってきた。
はぁぁ?私は手を出しそうになった。
「それはやめろ‼」とノギリンが止めに入ってきた。
「なら、何で手を抜いたのよ!同じクラスになれなかったじゃない!」と私が言うと、
「わかってた。二人で空気読めないフリ続けてられるかって。今までは多少空気読めなくても周りの空気は悪くならなかったけど、俺ら3年だ。受験を前にテストはえげつさを増すのは感じてた。だからそれだけはどーしても避けたくて。」と、光は言った。
確かに。私はそんなこと考えてなかった。いつも全力投球で、テストだってトップで当たり前とか思ってた。
光の方が上手だったってことね。完全に完敗だわ。
私はため息をついた。
今更だけどね、学年トップは私だけど、光は…これでも学年トップ5には入る優等生だった。
その事をメッチャガッツリ忘れていたのだ。
「そうだったわね。私が教えなくてもあなたは学年トップ5に入る優等生君だったわね」と私は独り言のようにぼやいた。
「俺、ここ受けたとき、トップの自信あったのよ。けど…上がいた。しかも女。暴走族もしている…俺からしたらライバルの意識が強かったわけよ。けど、香と過ごせば過ごすほど、敵わないって思うようになった。だから俺はお前についてきた。これからもそのつもりでいる」と光は言った。
この時初めて光の本音を聞いた。
3年間一緒にいたのに、私何故気づけなかったのかしら?
ううん、ほんとは自分のことで手一杯で周りに目を向けて来なかったんだ。
光が優しいからそれにずっと甘えて、光のこと何も考えていなかった。
「ごめんね。光…」私の口からはそう漏れていた。
私はご飯を食べて自分の部屋に戻ると、テスト勉強を始めた。
今は他のことを考えないようにしている。
気にはなるけど。
私は朝方まで勉強していた。
早めの朝ー
私は準備して家を出た。ゆっくりと歩く。
いつもより早いからなのか、光に出会わなかった。
久しぶりの一人は少し寂しい。けど…学校につけば山積みされた仕事と勉強に追われる。
私はふぅーと一息ついて学校に向かった。
3年になってから毎日疲れる。何度も学校に行きたくなかった。
それでも行かないといけない気がして重い体にムチうって頑張ってきた。
一人になると痛いくらい強くその事を感じるのよね。
私はもう一度ふぅーと息を吐いた。今度は憎いくらい青い空に向かって。
長くて短い一人の登校時間。
気づけば学校についていた。私はグランドを抜け、早々と校内に入る。
と言っても、向かう場所は決まってる。
生徒会室だ。勢いよくドアを開け、中にはいり、椅子に座る。
ざっと資料に目を通した。
そして私は生徒会室を後にした。
教室に着くと、相も変わらず、重苦しい空気が流れが私を阻む。
いつになっても慣れない。と言うより、空気が痛い。
はあぁ、早くテスト終わんないかな?とさえ思う。
何とか午前中も無事終えて、昼休みー
食堂に向かって歩き出した。気づけば光が隣にいた。
意識が遠退いてたのか、光が隣にいてくれたことにしばらく気づくことが出来なかった。
光も何も言わなかったし。
しばらくして、食堂につきかけた頃、光と目があった。
相も変わらず、キラキラした笑顔で「おはよう?」と言ってくれた。
「…うん」と私は言った。
多分これだけで充分私の気持ち伝わってるはず。
私達はご飯を取って席についた。
お互い向かい合って座りながら食べる。
ほんとは寂しいの。去年まであんなに楽しかったのにって。
クラスでは孤立してるし、毎日が死ぬほど忙しくて。
先輩に逢いたくてたまらない。
逢えないのはわかってるんだけどね。
「…大丈夫か?随分辛そうだな」優しく光は声をかけてくれる。
「うん。まあね。何とか…」と曖昧に答えを濁した私に、それ以上のことを聞かないでいてくれるのが光の優しさ。
「あ、明日からテストだね!はかどってる?」と私が話題を変えれば、
「おかげさまで」とスマイルを返された。
「けど…わかんないとこあってさ、何度やっても理解出来ないんだよね」と光は言ってきた。
「捨てるの?それとも今からやって理解する?」と私が言えば、
「教えてくれるならありがたいけど、忙しいだろ?今はテキストもノートも無いし」と光は言う。
「いいよ!放課後、生徒会室来て」と私は言った。
光にはほんとにお世話になってる。けど…これくらいしか返せないから。
そして私達は放課後、勉強することにした。
放課後までは何とか気合いで踏ん張った。
ー放課後
私は早めに支度を終えて、教室を出た。
賑やかではない廊下だ。テスト期間で部活もなく、居残りさんも少なくない。
私は廊下を歩きながら光の教室を覗いた。光はまだいた。
すぐに私に気づく光。
鞄を持って私の方に来た。そして私達は生徒会室に向かった。
「何の教科?」と私が聞くと、「理科、数学、英語、社会」と言ってきた。
ほとんど全部じゃん!てか、逆に国語は自信あるってこと?
「国語は自信あるのね?」と私は嫌みっぽく言ってみた。
「まあね」と返された。なんか少し残念。
何とか生徒会室についた。
中に入ると、まあ、誰もいない。そりゃぁね?テスト前日だし、生徒会の活動も無いしね。
私達はソファーの方に並んで座って教科書とノートを開いた。
説明するんだけど…光は聞いてなさそうなダルい顔をしている。
けど…ほんとは気づいてるんだ。
光がそこまでバカじゃないってこと。
「…で、ここがこーなって…」と説明して、わかったの?と目を向けると、キラキラスマイル~
くそっ、ほんとはわかってんじゃん‼
そう想いながらも、私は説明を続けた。
「…お前ら何してんだ?」とノギリンが入ってきた。
「「勉強です」」私達はきれいにハモる。
「…そこまでバカじゃないよな?クラストップの光くん?」とノギリンは嫌味を言ってきた。
どーゆうこと?
「光くんさぁ、君と同じクラスならトップになれないけど、今のクラスならトップになれるのよ」とノギリンは言った。
私は完全にフリーズ。
何それ。私に勝てないから手を抜いてたってこと?
「光!?どーゆうこと?ちゃんと説明してよね‼」私は怒った。
「センセ、ナイショって言ってたのに~ばらさないでよ~」と光は言った。
確かに、教えてもつまらなそうだったし、問題も解けていた。私が教える意味あるの?って思ってた。けど…何よ!その裏切り…。
「邪魔したかったの?」と私は言った。
「うーん。最近忙しくて一緒に過ごせなかったからね。だからたまには一緒に過ごそうと思って♡」と言ってきた。
はぁぁ?私は手を出しそうになった。
「それはやめろ‼」とノギリンが止めに入ってきた。
「なら、何で手を抜いたのよ!同じクラスになれなかったじゃない!」と私が言うと、
「わかってた。二人で空気読めないフリ続けてられるかって。今までは多少空気読めなくても周りの空気は悪くならなかったけど、俺ら3年だ。受験を前にテストはえげつさを増すのは感じてた。だからそれだけはどーしても避けたくて。」と、光は言った。
確かに。私はそんなこと考えてなかった。いつも全力投球で、テストだってトップで当たり前とか思ってた。
光の方が上手だったってことね。完全に完敗だわ。
私はため息をついた。
今更だけどね、学年トップは私だけど、光は…これでも学年トップ5には入る優等生だった。
その事をメッチャガッツリ忘れていたのだ。
「そうだったわね。私が教えなくてもあなたは学年トップ5に入る優等生君だったわね」と私は独り言のようにぼやいた。
「俺、ここ受けたとき、トップの自信あったのよ。けど…上がいた。しかも女。暴走族もしている…俺からしたらライバルの意識が強かったわけよ。けど、香と過ごせば過ごすほど、敵わないって思うようになった。だから俺はお前についてきた。これからもそのつもりでいる」と光は言った。
この時初めて光の本音を聞いた。
3年間一緒にいたのに、私何故気づけなかったのかしら?
ううん、ほんとは自分のことで手一杯で周りに目を向けて来なかったんだ。
光が優しいからそれにずっと甘えて、光のこと何も考えていなかった。
「ごめんね。光…」私の口からはそう漏れていた。