あの日、私は兄に誓う
「お母さん、お父さん、あのね…」と私が話すことに二人は真剣な顔して聞いてくれた。
私はまた涙が溢れ出した。
『辛くて、学校行きたくない。それでもここで引けないからもう少しだけ頑張る』と。
そしたら、お母さん、いきなり私を抱き締めてくれた。
「辛かったね。よく頑張ってる‼無理はしなくて良いのよ」と言いながら。
けど…お母さんが泣いてるのはわかった。
お父さんは何も言わず私たちを大きく包み込むように抱き締めてくれた。
「大学ほんとに行くつもりなの?今のはなし聞いてたら同じようなことになるんじゃない?」とお母さんは言った。
お父さんは私たちを離して、私を見つめた。
確かにそうかもしれないわね。
けど…私なら大丈夫‼
根拠は無いけど。私は笑った。
翌日から体育祭の準備に追われた。
毎日、朝早くから遅くまで、資料とにらみ合い、進めていく。
天候のチェックも欠かさない。
ー体育祭当日
最高の天気だ。準備も万端。
いざ、 始まる。生徒会ではあるため、実行委員と共に進める。
かといって、種目に参加しないわけにはいかないので、自分の種目にはしっかり出る。
久しぶりに体を動かして気持ち良かった。
体育祭も無事終わり、私を中心に生徒会、実行委員は片付けに追われた。
気づけば外はすでに薄暗い。それでも私は生徒会室に戻り、記録など、雑務をこなす。
「おつかれさーん、そろそろ帰りや?」とノギリンは入ってきて、コーヒーを入れてくれた。
そのコーヒーを飲みながら私は片付けをした。
そしてノギリンと話ながら生徒会室を後にした。
くつ箱のところで気づいた。辺りに誰もいないこと。
どうやら私は最後のようだ。
「最後か?送っててやるから待ってな」とノギリンは言ってくれて、ノギリンに送ってもらうことになった。
校門を出ると、ノギリンはすでにスタンバイ。
『乗れ』と私に手招きする。
そして、私はノギリンの車に乗った。
シートベルトを締める。香水っぽい香りとタバコの匂いが入り交じる車内。
しばらく無言だったが、ノギリンは口を開いた。
「実はさ、俺気づいてたんだよ。1人の生徒会室、毎日泣いてんの。何とかしてやりたいけど、今更クラス変えることも出来ない。どーしていいか、わかんなかった。けど…お前が生徒会として生徒を守るんなら、俺は顧問として、生徒会と生徒を守らなければいけないと思う。だから、俺に出来ることは何でもするから話してくれ」
ノギリンはそう言うんだ。
バレてた…
「ありがとうございます。気づかれてたんですね」と私が言うと、
「お前を高く評価してるからな」とノギリンは笑ってくれた。
「こないだ攻めてきたやつは、私のライバルですが、それだけではありません。ブツの回し屋です。アイツらは、私に邪魔され、取引出来なくなったことを逆恨みし、襲ってきたと思われます」と私は話を変えた。
「そうか、で、対策はちゃんと考えてるんだろう?」とノギリンは言った。
私はブツの出回りを阻止してきたがために、こないだのような逆恨み逆襲が待ち受ける。
けど…No.1である永遠(ウチ)を潰せると勘違いしてるやつを私はこてんぱんにしてやるんだ。
だから、大丈夫‼もちろん万全の対策はしてある。
今はブツの出回りも減りつつあるしね!
「ほんと、尊敬するよ」とノギリンは笑う。
横顔はいつになくイケメン。
この顔でこの性格、生徒にモテる理由がよくわかる。
「お母さんに大学でも同じようなこと受けるかもしれないよ?それでも大学行くの?って言われたんです」と私はノギリンに言う。
「大丈夫だよ。大学ってさ、勉強したいやつと、したくないやつ分かれるからね。そこまで悪い空気は流れない。あ、俺推薦文書くけど…推薦入試で受けないか?」たノギリンは言ってくれた。
「学力は大事よ?特にお前のいきたい大学はそれなりの学力必要、けど…学力は申し分ないし、学校側からも高く評価出来るとなると、全然推薦入試でOKかと思うんだ。すぐに結果出るし、チャレンジだけはしてみないか?」とノギリンは言ってくれたので、私はよろしくお願いしますと頭を下げた。
そんな話をしてたらあっと言う間に家に着いてしまい、先生にバイバイして私は家の中に入った。
ご飯を食べながら、ノギリンとの会話内容を話したらいいじゃない?と言ってくれた。
推薦?なら、早くに内定が決まる。
そうすれば私も少しは楽になる。
行事とかにも力を入れられるし、一応、全国模試を受けたときに安全圏を取れてたし、何とかなるのかな。
私はその方向で机に向かった。
コンコンー
しばらくしてドアのノックが聞こえた。
振り向かなくてもわかる。間違いなく、博明さんだ。
私はゆっくり振り向いた。
「俺だ」とひと言、博明さんは言った。
ほらね!ノックの仕方が分かりやすいのよね。
「母さんと父さんから聞いたよ?」っていつの間に、そう呼んでるのよ!?
あなたの親じゃなくて、私の親よ?
そう、ツッコもうとしたら頭をポンポンされた。
「俺ら、兄妹みたいなもんだろ?」って。
間違ってはいない。お兄ちゃんが無くなって早二年、お兄ちゃんに代わって、お兄ちゃんをしてくれてるのは有難い話で、私が寂しい想いをしなかったのは、博明さんがいてくれたからだ。
「推薦入試受けるんだって?いいね。しかも、その推薦文ノギリンが書いてくれるんだろ?羨ましい」と博明さんは言った。
私は頷く。博明さんはそれ以上何も言わなかった。けど…ただ、私を抱き締めてくれていた。
私はまた涙が溢れ出した。
『辛くて、学校行きたくない。それでもここで引けないからもう少しだけ頑張る』と。
そしたら、お母さん、いきなり私を抱き締めてくれた。
「辛かったね。よく頑張ってる‼無理はしなくて良いのよ」と言いながら。
けど…お母さんが泣いてるのはわかった。
お父さんは何も言わず私たちを大きく包み込むように抱き締めてくれた。
「大学ほんとに行くつもりなの?今のはなし聞いてたら同じようなことになるんじゃない?」とお母さんは言った。
お父さんは私たちを離して、私を見つめた。
確かにそうかもしれないわね。
けど…私なら大丈夫‼
根拠は無いけど。私は笑った。
翌日から体育祭の準備に追われた。
毎日、朝早くから遅くまで、資料とにらみ合い、進めていく。
天候のチェックも欠かさない。
ー体育祭当日
最高の天気だ。準備も万端。
いざ、 始まる。生徒会ではあるため、実行委員と共に進める。
かといって、種目に参加しないわけにはいかないので、自分の種目にはしっかり出る。
久しぶりに体を動かして気持ち良かった。
体育祭も無事終わり、私を中心に生徒会、実行委員は片付けに追われた。
気づけば外はすでに薄暗い。それでも私は生徒会室に戻り、記録など、雑務をこなす。
「おつかれさーん、そろそろ帰りや?」とノギリンは入ってきて、コーヒーを入れてくれた。
そのコーヒーを飲みながら私は片付けをした。
そしてノギリンと話ながら生徒会室を後にした。
くつ箱のところで気づいた。辺りに誰もいないこと。
どうやら私は最後のようだ。
「最後か?送っててやるから待ってな」とノギリンは言ってくれて、ノギリンに送ってもらうことになった。
校門を出ると、ノギリンはすでにスタンバイ。
『乗れ』と私に手招きする。
そして、私はノギリンの車に乗った。
シートベルトを締める。香水っぽい香りとタバコの匂いが入り交じる車内。
しばらく無言だったが、ノギリンは口を開いた。
「実はさ、俺気づいてたんだよ。1人の生徒会室、毎日泣いてんの。何とかしてやりたいけど、今更クラス変えることも出来ない。どーしていいか、わかんなかった。けど…お前が生徒会として生徒を守るんなら、俺は顧問として、生徒会と生徒を守らなければいけないと思う。だから、俺に出来ることは何でもするから話してくれ」
ノギリンはそう言うんだ。
バレてた…
「ありがとうございます。気づかれてたんですね」と私が言うと、
「お前を高く評価してるからな」とノギリンは笑ってくれた。
「こないだ攻めてきたやつは、私のライバルですが、それだけではありません。ブツの回し屋です。アイツらは、私に邪魔され、取引出来なくなったことを逆恨みし、襲ってきたと思われます」と私は話を変えた。
「そうか、で、対策はちゃんと考えてるんだろう?」とノギリンは言った。
私はブツの出回りを阻止してきたがために、こないだのような逆恨み逆襲が待ち受ける。
けど…No.1である永遠(ウチ)を潰せると勘違いしてるやつを私はこてんぱんにしてやるんだ。
だから、大丈夫‼もちろん万全の対策はしてある。
今はブツの出回りも減りつつあるしね!
「ほんと、尊敬するよ」とノギリンは笑う。
横顔はいつになくイケメン。
この顔でこの性格、生徒にモテる理由がよくわかる。
「お母さんに大学でも同じようなこと受けるかもしれないよ?それでも大学行くの?って言われたんです」と私はノギリンに言う。
「大丈夫だよ。大学ってさ、勉強したいやつと、したくないやつ分かれるからね。そこまで悪い空気は流れない。あ、俺推薦文書くけど…推薦入試で受けないか?」たノギリンは言ってくれた。
「学力は大事よ?特にお前のいきたい大学はそれなりの学力必要、けど…学力は申し分ないし、学校側からも高く評価出来るとなると、全然推薦入試でOKかと思うんだ。すぐに結果出るし、チャレンジだけはしてみないか?」とノギリンは言ってくれたので、私はよろしくお願いしますと頭を下げた。
そんな話をしてたらあっと言う間に家に着いてしまい、先生にバイバイして私は家の中に入った。
ご飯を食べながら、ノギリンとの会話内容を話したらいいじゃない?と言ってくれた。
推薦?なら、早くに内定が決まる。
そうすれば私も少しは楽になる。
行事とかにも力を入れられるし、一応、全国模試を受けたときに安全圏を取れてたし、何とかなるのかな。
私はその方向で机に向かった。
コンコンー
しばらくしてドアのノックが聞こえた。
振り向かなくてもわかる。間違いなく、博明さんだ。
私はゆっくり振り向いた。
「俺だ」とひと言、博明さんは言った。
ほらね!ノックの仕方が分かりやすいのよね。
「母さんと父さんから聞いたよ?」っていつの間に、そう呼んでるのよ!?
あなたの親じゃなくて、私の親よ?
そう、ツッコもうとしたら頭をポンポンされた。
「俺ら、兄妹みたいなもんだろ?」って。
間違ってはいない。お兄ちゃんが無くなって早二年、お兄ちゃんに代わって、お兄ちゃんをしてくれてるのは有難い話で、私が寂しい想いをしなかったのは、博明さんがいてくれたからだ。
「推薦入試受けるんだって?いいね。しかも、その推薦文ノギリンが書いてくれるんだろ?羨ましい」と博明さんは言った。
私は頷く。博明さんはそれ以上何も言わなかった。けど…ただ、私を抱き締めてくれていた。