あの日、私は兄に誓う
ある日の放課後ー

私は生徒会室にいる。理由は…会長からの呼び出し。

何となくは想像できた。けど…怖くて気づかないフリしてきたのに…。

私はとりあえず会長の前の席に座った。

二人きりなのが気になる。いきなり何言われるんだろ…。

会長は優しく、けど高圧的に、テーブルを叩いた。そこにあったのは…数枚の写真だった。

まさしく私の写真だった。族の私の…。

「…どーゆうことか、説明してもらおう」と会長は優しく言ってくる。

言い方は優しいのに目が笑ってない。

なんて答えていいかも正直わからない。

「…」私は黙秘を試みる。

「ほぅ、相変わらずいい度胸だな。黙秘する気か?」と言われた。

私は黙秘を貫く。

「君がその気なら…俺は帰さないよ?君が答えるまで…」と高圧的に笑う。

一瞬怯みそうになった。

私は無意識に唇を噛み締めた。

「別に怒ってるワケじゃない。理由が知りたいだけなんだ。こんなこと、今言うと不謹慎かもしれない。けど…君のこと凄く興味があって…ナゼ、こんなことを続けているのか、知りたいだけなんだ。理由によっては協力してやりたいとも思ってるんだよ?話してくれないか?」と会長は優しく照れながら言った。

これって…もしかして…コクられてたりする?回りくどい会長なりの…告白?

「頼むから何か言ってくれ…」と懇願するように会長は言う。

そして、私の口から漏れたのは…

「会長は私のこと、好きなんですか?」と言うストレートな質問だった。

会長は顔を赤くしながら、「そうだよ。好きなんだ。だから出来ることなら君のために出来ることはしてやりたい」と言った。

誘導尋問かと思ったけど…どうやら本気みたい。

なんか嬉しかった。

私も腹をくくらなければいけないかもしれない。

私は仕方なく口を開いた。

兄のことも含めて、全てを打ち明けた。
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