あの日、私は兄に誓う
「俺に出来ることがあったら言って?協力するから」と会長に言われ、私は頷いた。
私は席を立った。会長は呼び止めるわけでもなく、「またね。香さん」と笑った。
私は、生徒会室を後にした。
昇降口に向かう廊下で私はある人物とすれ違う。
深く、黒いオーラを放つ一人の男性。
「…あのぉ~」つい私は声をかけてしまった。
振り向いたその男性に一瞬怯む。
彼は…そう、あの時の不良さん。
「…あんた…誰?」と不良。
ーえっ、私のこと覚えてない…?確かにこの学校、人多いけど…私は今や有名な人物よ?ってそうしたのあなたなのに…!!
「覚えてないんですか?残念です」と私が言うと、
「…綾野 香…?」と言われた。
なんだ、ちゃんと覚えてるじゃん!
「…そうです。何かあったんですか?先輩…」と私が言うと、
「…何でわかった?」と返され、
「深くて黒いオーラを感じました。あのとき感じなかったオーラです。なので声をかけました」と私が言うと、
「…話聞いてくれる?」と真顔で言われて頷いた。
そして、私たちは誰もいない廊下を歩き、ある教室に入った。
向かい合って座った。
彼が口を開いた。仲間を見殺しにしてしまったと。
自分は何も出来ず、ただ隣で殺されていく仲間を見ていたと。
なるほどね。彼の黒い闇のオーラはそこにあるのね。
私はなんて声をかけていいか、わからなかったけど、兄の話をした。
そして、私は今、兄の分まで生きてるって…。
そしたら力なくだったけど、笑ってくれたから、「一緒に帰りませんか?」と声をかけた。
私たちは、一緒に帰ることになり、並んで歩いた。
このあと起こる出来事を私はまだ知らない。
翌朝ー
学校につくと皆が騒いでいる。そして、上を見上げている。
一緒に登校した博明さんと一緒に私たちも目線をそっちに向けた。
屋上から飛び降りようとしている男性の姿…。
あっ、あれは…!?
昨日一緒に帰った先輩…。
やっぱりそのつもりだったか…と私は唇を噛み締めた。
先生は既に、屋上で説得を試みてるみたい。
ー実は昨日、彼は、見殺しにしたと自分を責めてる最中で、殺されたやつの亡霊が見えて、お前も一緒に死ね。後悔してるんだろ?と言われたと言っていた。
悔しくてどーしようも出来ない。
『お兄ちゃん、私に力をかして…』私はそう、心で叫んだ。
そして、「博明さん、屋上へ。」と私は言った。
「何をする気だ?」と聞かれたが、「早く!手遅れになる前に!!」と私が叫ぶと、博明さんは急いで屋上に向かってくれた。
近くで様子を見ている野次馬を退散させるための一言を…
くそ、思い付かない。
「キミら、教室で待機しなさい」とドスの聞いた圧をかけたのは会長で皆は散っていった。
そして、私にどーゆうことか聞く。
大まかに昨日の話をして、多分自殺する気だろう…と私は話した。
「で、対策は考えてあるのか?」と会長に聞かれて、「わかりません。けど、なんとかして見せます!!」と私は言った。
会長は下からの説得を試みようとしているが、魂の抜けたような先輩に届くバスなどない。
先輩は無表情だった。
私は距離を図りながら先輩の真下位の位置に立った。
そして、「センパーい。私の声が聞こえてたら飛び降りてくださーい」と言った。
一か八か、やるしかない。
私は思いきり息を吸い込んだ。
「会長、アレ用意して」と私は言ってマットを用意させた。
その間に私に意識が行くように頑張った。
マットが届いた。そして、私はそのマットの上に立った。
そして、「センパーい。見えてます?私のこと見えてたら飛び降りてくださーい」と再度声をかけた。
端から見ればバカげている。
だって下から飛び降りろと誘導しているのだから…。
けどね、ちゃんと計算してあるんだよ?
彼が私のところにちゃんと飛び降りて、軌道を曲げなければ死なないって!!
私は両手を広げた。先輩は私の誘導通り、私に向かって飛び降りて来た。
誰もが目をつむるー
私は先輩の体を支えて下敷きになる形で一緒にマットに転んだ。
そして、先輩の胸に手を当てた。そして、
「死んだのも生き残ったのも、どちらも運命だから…生き残ったなら、それなりの生き方をまっとうしなければいけない。だから彼を死の世界に引っ張らせはしない。例え本人が望んでも」と言った。
そうすると…今まで放たれていた黒いオーラは消えた。完全に黒いオーラに支配されていたことが改めてわかった。
が、まだ私の上で気を失っている。
けど、命に別状はない。心臓の音がハッキリと聞こえている。
先生と博明さんは上から見下ろしていたが、すぐに降りてきた。
先生は、私から先輩をどけると、そのまま保健室に連れていった。
私は何事もなかったかのように、「朝から何してくれてんのよ…」とぶつぶついいながら立ち上がった。
博明さんが大丈夫か?と心配そうに声をかけてくる。
「ノープロ」と私は言ってマットから降りた。
「…何でだ?」と会長が、聞いてきた。
「先輩の位置から、どこに落ちれば死なずに済むかを計算し、私はそこに誘導したんです」と私は言った。
『助かったよ。お兄ちゃん』私はそう心の中で呟いた。
『お前の優れたその頭脳で何とかしろ!!』私にはお兄ちゃんの声がそう聞こえた気がした。
だから考えたんだ。距離と高さを…。
ほんとなら一緒に飛び降りて犠牲になろうかとも思った。
けど…お兄ちゃんはそれは望んで無かったんだとおもう。
だから私に優秀な頭脳で考えろって言ったんだろなって。
私たちは教室に向かって歩き始めた。
授業を普通に受けてるけど、やっぱりどこかで先輩が気になる。
『大丈夫かなぁ…先輩…』と私は声に出していってしまっていたようだ
「香?今、授業中だよ…」と小さな声で横から声をかけてくれる光に私は慌てる。
ーそうだった!!今は授業中…集中しなくちゃ!!ー
何とか無事授業を終えた私は勢いよく教室を飛び出した。
向かうのは保健室。
ただ先輩に会いたくて…無我夢中で走った。
ほんとは廊下走ったらダメなんだけどね。
途中、ぶつかりそうになりながらうまくすり抜けて、何とか保健室に着いた。
私は息を切らしながら、肩で深く呼吸した。
ハァハァー
「綾野さん!走らないの!!というより、もう少し大人しく入ってきなさい!!」と保険医に言われた。
「先生、先輩は?」と私が言うと、保険医は苦しそうな声で、
「今は寝てるけど…けして大人しくしてるとは言えない。めっちゃうなされてるしね…」と言った。
ーうなされてる?
どーゆう意味だ?私は先輩の寝てるベットに行き、優しくカーテンを開けた。
呻く苦しそうな先輩の声と、時々跳ねる体。
とても息苦しそうで…私はただ立ちすくむ。
ふと、イスが目の前に出された。
「そばにいてやって」と保険医は言った。
私は先輩を見つめて、手を握った。
私は席を立った。会長は呼び止めるわけでもなく、「またね。香さん」と笑った。
私は、生徒会室を後にした。
昇降口に向かう廊下で私はある人物とすれ違う。
深く、黒いオーラを放つ一人の男性。
「…あのぉ~」つい私は声をかけてしまった。
振り向いたその男性に一瞬怯む。
彼は…そう、あの時の不良さん。
「…あんた…誰?」と不良。
ーえっ、私のこと覚えてない…?確かにこの学校、人多いけど…私は今や有名な人物よ?ってそうしたのあなたなのに…!!
「覚えてないんですか?残念です」と私が言うと、
「…綾野 香…?」と言われた。
なんだ、ちゃんと覚えてるじゃん!
「…そうです。何かあったんですか?先輩…」と私が言うと、
「…何でわかった?」と返され、
「深くて黒いオーラを感じました。あのとき感じなかったオーラです。なので声をかけました」と私が言うと、
「…話聞いてくれる?」と真顔で言われて頷いた。
そして、私たちは誰もいない廊下を歩き、ある教室に入った。
向かい合って座った。
彼が口を開いた。仲間を見殺しにしてしまったと。
自分は何も出来ず、ただ隣で殺されていく仲間を見ていたと。
なるほどね。彼の黒い闇のオーラはそこにあるのね。
私はなんて声をかけていいか、わからなかったけど、兄の話をした。
そして、私は今、兄の分まで生きてるって…。
そしたら力なくだったけど、笑ってくれたから、「一緒に帰りませんか?」と声をかけた。
私たちは、一緒に帰ることになり、並んで歩いた。
このあと起こる出来事を私はまだ知らない。
翌朝ー
学校につくと皆が騒いでいる。そして、上を見上げている。
一緒に登校した博明さんと一緒に私たちも目線をそっちに向けた。
屋上から飛び降りようとしている男性の姿…。
あっ、あれは…!?
昨日一緒に帰った先輩…。
やっぱりそのつもりだったか…と私は唇を噛み締めた。
先生は既に、屋上で説得を試みてるみたい。
ー実は昨日、彼は、見殺しにしたと自分を責めてる最中で、殺されたやつの亡霊が見えて、お前も一緒に死ね。後悔してるんだろ?と言われたと言っていた。
悔しくてどーしようも出来ない。
『お兄ちゃん、私に力をかして…』私はそう、心で叫んだ。
そして、「博明さん、屋上へ。」と私は言った。
「何をする気だ?」と聞かれたが、「早く!手遅れになる前に!!」と私が叫ぶと、博明さんは急いで屋上に向かってくれた。
近くで様子を見ている野次馬を退散させるための一言を…
くそ、思い付かない。
「キミら、教室で待機しなさい」とドスの聞いた圧をかけたのは会長で皆は散っていった。
そして、私にどーゆうことか聞く。
大まかに昨日の話をして、多分自殺する気だろう…と私は話した。
「で、対策は考えてあるのか?」と会長に聞かれて、「わかりません。けど、なんとかして見せます!!」と私は言った。
会長は下からの説得を試みようとしているが、魂の抜けたような先輩に届くバスなどない。
先輩は無表情だった。
私は距離を図りながら先輩の真下位の位置に立った。
そして、「センパーい。私の声が聞こえてたら飛び降りてくださーい」と言った。
一か八か、やるしかない。
私は思いきり息を吸い込んだ。
「会長、アレ用意して」と私は言ってマットを用意させた。
その間に私に意識が行くように頑張った。
マットが届いた。そして、私はそのマットの上に立った。
そして、「センパーい。見えてます?私のこと見えてたら飛び降りてくださーい」と再度声をかけた。
端から見ればバカげている。
だって下から飛び降りろと誘導しているのだから…。
けどね、ちゃんと計算してあるんだよ?
彼が私のところにちゃんと飛び降りて、軌道を曲げなければ死なないって!!
私は両手を広げた。先輩は私の誘導通り、私に向かって飛び降りて来た。
誰もが目をつむるー
私は先輩の体を支えて下敷きになる形で一緒にマットに転んだ。
そして、先輩の胸に手を当てた。そして、
「死んだのも生き残ったのも、どちらも運命だから…生き残ったなら、それなりの生き方をまっとうしなければいけない。だから彼を死の世界に引っ張らせはしない。例え本人が望んでも」と言った。
そうすると…今まで放たれていた黒いオーラは消えた。完全に黒いオーラに支配されていたことが改めてわかった。
が、まだ私の上で気を失っている。
けど、命に別状はない。心臓の音がハッキリと聞こえている。
先生と博明さんは上から見下ろしていたが、すぐに降りてきた。
先生は、私から先輩をどけると、そのまま保健室に連れていった。
私は何事もなかったかのように、「朝から何してくれてんのよ…」とぶつぶついいながら立ち上がった。
博明さんが大丈夫か?と心配そうに声をかけてくる。
「ノープロ」と私は言ってマットから降りた。
「…何でだ?」と会長が、聞いてきた。
「先輩の位置から、どこに落ちれば死なずに済むかを計算し、私はそこに誘導したんです」と私は言った。
『助かったよ。お兄ちゃん』私はそう心の中で呟いた。
『お前の優れたその頭脳で何とかしろ!!』私にはお兄ちゃんの声がそう聞こえた気がした。
だから考えたんだ。距離と高さを…。
ほんとなら一緒に飛び降りて犠牲になろうかとも思った。
けど…お兄ちゃんはそれは望んで無かったんだとおもう。
だから私に優秀な頭脳で考えろって言ったんだろなって。
私たちは教室に向かって歩き始めた。
授業を普通に受けてるけど、やっぱりどこかで先輩が気になる。
『大丈夫かなぁ…先輩…』と私は声に出していってしまっていたようだ
「香?今、授業中だよ…」と小さな声で横から声をかけてくれる光に私は慌てる。
ーそうだった!!今は授業中…集中しなくちゃ!!ー
何とか無事授業を終えた私は勢いよく教室を飛び出した。
向かうのは保健室。
ただ先輩に会いたくて…無我夢中で走った。
ほんとは廊下走ったらダメなんだけどね。
途中、ぶつかりそうになりながらうまくすり抜けて、何とか保健室に着いた。
私は息を切らしながら、肩で深く呼吸した。
ハァハァー
「綾野さん!走らないの!!というより、もう少し大人しく入ってきなさい!!」と保険医に言われた。
「先生、先輩は?」と私が言うと、保険医は苦しそうな声で、
「今は寝てるけど…けして大人しくしてるとは言えない。めっちゃうなされてるしね…」と言った。
ーうなされてる?
どーゆう意味だ?私は先輩の寝てるベットに行き、優しくカーテンを開けた。
呻く苦しそうな先輩の声と、時々跳ねる体。
とても息苦しそうで…私はただ立ちすくむ。
ふと、イスが目の前に出された。
「そばにいてやって」と保険医は言った。
私は先輩を見つめて、手を握った。