天国からの心配症
1話 突然
今日も学校。
いつもと同じ風景。
いつもと同じ流れ。
いつもと同じ人。
平凡な高校生活を送っている。
「ねぇねぇ文和(ふみか)!この漫画見てよ!!」
1人、二階の教室に向かい、長い廊下を歩いていると友人が漫画を開いて見せてきた。パッと見ギャグ漫画のようだった。
「プッフフ、何それ?ほんと昔からそういう本好きだよね。」
彼女とは幼馴染で、よくギャグ漫画を好んで読んでいたのを思い出す。
「あんたも昔からその笑い方よねぇ。」
「そんなに変かな?私の笑い方。」
呆れられながら友人と2人、並んで廊下を歩く。そして階段の近くまで来たその時・・・。
────グイッ
強い力で右腕を引っ張られた。