天国からの心配症
「いたっ?!」

不意打ちに掴まれた衝撃で少しよろけた。
相手も驚いたのか、掴んでいた手が緩まった。

「なんなんですか・・・?」

腕を擦りながらゆっくりと後ろを見る。

見たことも無い男子生徒だった。
少し長めの黒髪。耳たぶにはピアス跡。
真面目なのか不真面目なのかわからない人だった。じっと見つめていると彼は口を開いた。

「・・・・・・ごめん・・・」

そう言い残し、彼はそそくさと階段を下りていった。

「何だったんだろうね?告白かね?」
「それはないでしょう」
「えぇーっどうしてそう言えるのー?」
「だって・・・・・・」
「?」

だって・・・私を見た時驚いた顔をして悲しそうな顔をしたから・・・。
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