女神の祝福
寝たのを確認して静かに立ち上がると、ドアから音が聞こえてきた。


カリカリカリという、引っ掻くような音。


桶をお風呂場に置いドアを開けると、シベリアンハスキーとドーベルマンがいた。


「カイ、ハルおかえり」


この二匹は怪我していたところを治療したらなついてくれた。


時々外に行って鳥や猫なんかと遊んでくるのだ。


不思議なのが遊ぶのは決まって私が昔助けた動物達ばかり。


二匹の足を拭いて、中へ入れた。


私が濡れたタオルを持ってきて座ると足の間に背中を向けてカイが座る。


外から帰ってきたら必ず体を拭く。


カイが終わると次にハル。


拭き終わると二匹は総に近付いてじっと顔を見つめている。
< 6 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop