第二部 母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
図書館の前でミチに降ろしてもらって、
荷物を持ったまま、寧子と図書館に入った。
いつものあさひの席に行ってみると、
いつもの通り、勉強道具は置きっぱで、
本人はいなかった。
「いないね、どこ行ったかな?」
寧子は、わからない様子で、キョロキョロ
してたけど、私は、たぶん家に帰って、ご飯
だと思った。
寧子に、
「たぶん、アパートに帰ってるはずだから、
行ってみるよ。
大丈夫、一人で平気だから。
なんかあったら、連絡するね」
そう言って、一人で行くことにした。
18時を回って、もう暗くなってきたし
なにより、寧子がいると、直球過ぎて、
あさひが怒りそうで、なんとなく怖かった
から。
もちろん寧子は、ここまできて帰れな
いんで、どうしても最後まで、付き合う
って言ったけど。
でもねー、私と寧子でいきなり押しかけて
「なにも言わずに、紗季と一緒に
住みなさいよ!」
って言ったって、うまくいくはずが
ないもの。
とにかく必死に、寧子を帰して、私は
一人あさひのアパートに向かった。
病院の駐車場まで来ると、あさひの部屋
の電気がついているのが見えた。
それまでは、寧子の手前、自信満々
だったけど、いざ一人であさひのアパート
の前に来ると、急に自信が無くなって、
帰りたくなってきた。
〈怖いよー、断られたらどうしよう!〉
あさひの部屋の明かりが、どんどん近づ
いてくる。
荷物を持ったまま、寧子と図書館に入った。
いつものあさひの席に行ってみると、
いつもの通り、勉強道具は置きっぱで、
本人はいなかった。
「いないね、どこ行ったかな?」
寧子は、わからない様子で、キョロキョロ
してたけど、私は、たぶん家に帰って、ご飯
だと思った。
寧子に、
「たぶん、アパートに帰ってるはずだから、
行ってみるよ。
大丈夫、一人で平気だから。
なんかあったら、連絡するね」
そう言って、一人で行くことにした。
18時を回って、もう暗くなってきたし
なにより、寧子がいると、直球過ぎて、
あさひが怒りそうで、なんとなく怖かった
から。
もちろん寧子は、ここまできて帰れな
いんで、どうしても最後まで、付き合う
って言ったけど。
でもねー、私と寧子でいきなり押しかけて
「なにも言わずに、紗季と一緒に
住みなさいよ!」
って言ったって、うまくいくはずが
ないもの。
とにかく必死に、寧子を帰して、私は
一人あさひのアパートに向かった。
病院の駐車場まで来ると、あさひの部屋
の電気がついているのが見えた。
それまでは、寧子の手前、自信満々
だったけど、いざ一人であさひのアパート
の前に来ると、急に自信が無くなって、
帰りたくなってきた。
〈怖いよー、断られたらどうしよう!〉
あさひの部屋の明かりが、どんどん近づ
いてくる。