姉妹ケンカ
復讐
そして、俺の嫌な予感は的中して……
「………………っっ!!元晴さん…っ
ううっ……」
『ゴメンね…………椿…』
中谷さんは、桜姉の誘惑に勝てず……
椿姉との婚約を破棄した
「ねぇ!美咲〜
椿のあの表情見た?
超うけたんだけど〜!」
桜姉は、中谷さんが椿姉との婚約破棄の現場を見ていたらしく……
桜姉は、満足気に俺にその話を聞かせた
「桜姉………
いつまでこんなこと続ける気なんだよ……
椿姉に悪いと思わないのかよ……」
「はあ?
あんた何言ってんの?
ずっと続けるに決まってるでしょうー?
椿に大事な男が出来るたび、何度も奪ってやるわよ
あー。椿のあの表情……最っ高!」
桜姉は、反省していないみたいで……
俺は、桜姉に何も言わず
その場を離れた
自分の部屋に入ろうとドアノブに手をかけたとき……
隣の部屋のドアが開いた
「あっ……つ、椿姉……」
「美咲…………」
「……………っつ…!!」
隣の部屋から、椿姉が出てきた
俺は、椿姉を心配して声をかけた
だが、椿姉が俺の方に振り向いた瞬間……
俺は、椿姉を見てゾッとした
何故なら椿姉は………
笑っていたからだ
「美咲」
「な、なに…っ!?」
俺は、今の椿姉が恐ろしく思えて……
声が裏返ってしまった
「私のきょうだいは………
美咲だけだよ」
「つ、椿…姉……?」
椿姉は、それ以上何も言わず
ただニコニコと笑って、桜姉がいるリビングに向かって歩いて行った
俺は、椿姉のその言葉が………
頭から離れなかった