寝ているカノジョ
仁奈の顔を見てやっと実感がわいてきた。
仁奈…
やっと俺の…
「俺だけのもの…」
そう言って俺は仁奈を抱きしめた……
自分の体が、仁奈の体に染み込みそうなくらい
強く、強く、抱きしめた。
「好きだ…仁奈」
*
何時間も経った気がした。
俺はゆっくり抱きしめていた腕の力を緩めた。
「仁奈?」
「……」
え?寝てるし…
俺の体にもたれかかる仁奈を
お姫様抱っこして、ベッドに寝かせる。