寝ているカノジョ
「ばーか。俺は悠希とはちげーし」
がっかりした様子で顔を引っ込める山下。
「は?お前何もしてねーの?」
今度は岡野。
「俺たちが部屋空けてやったのに?」
「いや、ヤるために仁奈と部屋で
二人になりたかったわけじゃないし」
「はー?まじかよ」
岡野もがっくりと肩を落とす。
何?お前ら、好きなやつとヤることしか
考えてないわけ?
もちろん、俺だって、
そういうことしたいよ。
でも、いきなり部屋に連れ込んで、
無理やりやって何の意味があんの?
「で?昨日の夜の話、聞かせろよ」
山下がベッドに腰かけてそう言った。
俺は昨日のことを大まかに説明した。
「で?」