寝ているカノジョ
『光くんに近づくためだけに
悠希くんと仲良くしてて…
悠希くんのこと利用してたの…』
そうか、俺の気持ちが分かったから、
仁奈にとって、悠希と仲良くする理由がなくなったのか。
「ふっ」
俺の勝利だ、悠希。
もう、諦めろ。
仁奈は俺のだ。
もう何も、心配することなんてない。
恐れることも…
何もない!
俺と岡野たちは
大量の食料を皿に盛って
仁奈たちのテーブルへ向かった。
「仁奈、おはよ」
仁奈の横にどさりと座る俺を
他の奴らが驚いた表情で見た。
「よく寝れた?」
「光くん!うん、よく眠れたよ!」
仁奈はいつものキラキラの瞳で俺を見る。
かわいい…
「よかった」
俺はそう言って、仁奈の頭に
ぽんと手を置いて、1、2回頭を撫でた。